説明
オーストリアのヴァッハウと言えば、グリューナー・ヴェルトリーナーやリースリングなど単一品種を使用した高品質なワイン産地として知られる。しかし、フォン・デア・フォーゲルヴァイデでは多くのキュヴェでブドウ品種のブレンドを行っている。「最初はこの地域の多くの生産者たちに、君たちのワインは一般的なヴァッハウのワインではないと言われた。しかし、僕たちは一般的なワインじゃなく、僕らのワインを造りたいんだ。そして何より、単一品種のワインだけを造れるほど、それぞれの生産量が多くないんだ」と二人は冗談交じりに笑う。
所有する畑は高樹齢のブドウが植えられた区画が多く、14カ所に細かく分かれ、さらに12のブドウ品種を栽培している。「僕らは自然の一部としてワイン造りを行う。だから多様性があることが大切なんだ。」
また彼らのワイン造りも“伝統的な”ヴァッハウのワインではない。一般的に、ヴァッハウでは熟成にステンレスタンクや大樽を使用するが、彼らはブルゴーニュから購入した使用済みのバリックを用いる。ダニエルがドメーヌ・ド・ラ・オリゾンで、コント・ラフォン、シャトー・パルメ、ジャン=ルイ・シャーヴといったフランスの名門ワイナリーで働いていた影響が大きいのだろう。「ガレージセラーには、物理的にバリックしか入らなかったんだ」と彼らは笑う。
彼らのワインを飲むと、偉大な伝統があるからこそ、その枠からはみ出す覚悟と可能性を感じる。




