説明
ヴェントゥリーニ夫妻が“野生的環境”に惚れ込み、1995年に畑を購入しスタートしたワイナリー。アレッサンドラはビオディナミにも造詣が深い「考える人」で、夫のカルロは妥協のない実践家である。
ブドウ畑はヴァルポリチェッラの歴史的ゾーンにありながら約20年も耕作放棄され、ほぼ藪に近い状態だった。標高250m前後に広がる5haの畑の大半は1950年植樹の古木がまだ多く残る。また「さくらんぼ畑と入り組むように広がるブドウ畑が、アマローネにさくらんぼの香りをもたらす」と、当主カルロ・ヴェントリーニ。畑の土も長年の手入れの行き届いた栽培で、歩くとしなやか。
セラーでは2016年以降、発酵槽を少しずつ、ステンレスタンクからセメントタンクへと移行したことで、アタックの柔らかさが向上し、ふくよかさもより前面に出てきた。アマローネとリパッソ用の発酵槽は木製、さらに熟成も大樽で行う。とくにアマローネではそのまま4年以上熟成させ、更に1年の瓶熟成後にリリースしている
。素晴らしいコンビを組むヴェントゥリーニ夫妻には、輝かしいヴァルポリチェッラの未来が懸かっている。ちなみにワイナリー名のOraは、ヴァルポリチェッラ地域で南西から吹く温暖で湿った、春と秋に特に強く吹く風の名前。




