説明
伝統的製法によるバルサミコ酢に対してイタリア政府は「トラディツィオナーレ」という呼称を与えているが、モデナとレッジョ・エミーリアの2県が指定区域として認められている。ベルトーニ家はこのモデナ近郊のモンテジッビオに2haのブドウ畑を所有し、彼らの栽培するブドウのみで原料をまかなう。
モンテジッビオは水はけのいいやせた土壌で、温暖な気候と強い日差しがある。ビオロジック栽培されたブドウは、十分な酸と強いアロマを備えている。また、熟成させたバルサミコだけでなく、軽やかさと実を備えたホワイト・バルサミコ、オリーブオイルにおいても、高い評価を得ている。2015年に亡くなった前オーナーのサンテ・ベルトーニは、本職が電子技術者ということもあってか伝統的な酢造りの仕事に、近代的かつ科学的な精神を持ち込みながら、なおかつその伝統を守りつつ独自の製法を完成させた。
ベルトーニの作品は濃密度、個性、品格どの点においてもスムーズでバランスよくメリハリ鮮やかで、彼の秘められた情熱があらわれている。そしてその遺志は現在、長女と次女のパオラとダニエーレが後を継いでいる。




